はじめに¶
船舶、航空機、ドックゲートの事例をもとに3Dプリント用のモデリングを紹介してきた。興味深いテーマではあるものの、これらは専門的な知識と技術が必要なため、普段の生活ではあまり実用的ではない。
この章では、個人製作で3Dプリントして実際に使える事例を紹介する。作りやすくて、作って使えるものの方がモチベーションがあがるだろう。
テーマ
- BIPV用の内装フレーム
- ボートフック
- トイレブース
- 軽トラキャンピングカー用のシェル
BIPV用の内装フレーム¶
BIPV(Building Integrated Photo Voltanic)は「建物に組み込まれた太陽光電池」で建築一体型太陽光システム等である。建材として太陽光電池を使うので壁や屋根材が削減でき、太陽光発電の機能を得ることができる。 従来の屋根置き型太陽光だと屋根を作ったあとに、架台を組んで太陽光パネルを載せるため、屋根材+屋根工事+太陽光パネル(+架台)+パネル設置工事が必要であったが、これが屋根材(太陽光パネル)+屋根(パネル)工事になる。
実際は、BIPVの製品サイズが従来の建築資材と合わないため、建築一体が実現できない状況が多い。
そのため現場合わせで、次のような内装フレームをつくった。木フレームの代替えなので強度や加工性も変わらない。

形状はあまり面白くないが、規格品の組み合わせだと所要の寸法を得るために削ったり、磨いたり、継ぎ接ぎしたりするのだが、3Dプリントを使えば効率的に製品を完成させることができる。
ボートフック¶
フックと竿を一体型にし、軽量で耐塩性も確保できる。フックの強度は使い方によっては不安ではあるが、その場合はフックのみ切り落として、代わりにSUSのU管、Uボルトを代用する計画である。

トイレブース¶
トイレブースサイズであれば、材料加工して組み立てよりも3Dプリントで作って基礎に据付けで楽と考えた。 壁や柱、床の接合部はフィレットがあった方が清掃もしやすい。さらに太陽光パネルを表面より埋め込み施工したかったので、専用のくぼみを作っている。

※ 内装が見えるように壁等を透明にしてあるが実際は外から中は見えない。
軽トラキャンピングカー用のシェル¶
荷台に合わせて3Dプリントすることで、組み立て不要で載せるだけのシェルを作ることができる。 取り外しも簡単であるため、1台の軽トラを仕事とレジャーのTwo Way仕様で使うことができる。 トイレブースと同様にフレキシブル太陽光パネルを貼り付けるくぼみがある。
